オーストラリアのピル「Monofeme」を飲んでみた!

2020年9月16日
2021年10月22日
#Melbourne Life
ピル | Monofeme hero
日本でピルを飲んだことのない私がオーストラリアでピルに初挑戦。「ピルって興味あるけど副作用が心配…」「海外のピルってどうなの?」なんて不安に思っている方はぜひ参考にしてみて下さい。

低用量ピル(経口避妊薬)とは?

排卵や子宮内膜の増殖を抑制し、ほぼ100%の確率で避妊が可能。避妊以外にも生理痛・PMS・生理不順・ニキビなどに効果があり、ホルモンバランスを整えることができますよ。

日本ではまだまだ “ピル=避妊目的” と思っている人が多いのは残念…。

ピルを飲み始めようと思った経緯

日本に住んでいる時に生理痛で婦人科を受診したことがあり、その時小さい影が見えると言われ、子宮内膜症の一種であるチョコレート嚢胞が疑われました。経過観察の後、MRIで調べてもらうとチョコレート嚢胞と発覚。幸いにもまだサイズが小さかったので引き続き経過観察をしていたところ、渡豪前の診察でそろそろピルを飲み始めることを勧められました。オーストラリアでメディケアカードを取得後、海外で初のGP&ピルデビュー。

ピルを始めたのは子宮内膜症の改善が目的!

子宮内膜症の原因

昔は一生のうちに経験する生理の回数が50回ほどだったのが、少子化や晩婚化により妊娠しない女性が増え、450~500回と昔より多くなっていることが原因と考えられています。

比較すると9~10倍に増えている…!子宮内膜症の人が増えるのも納得。

オーストラリアのピル事情

処方してもらったピルの種類

先生にチョコレート嚢胞があることを伝えたところ、ファイザー社の低用量ピル「Monofeme」を処方してもらいました。28日周期のものです。オーストラリアでこのピルを飲んでいる人は多く、1番ポピュラーなようです。

私は治療目的でピルを処方してもらいましたが、避妊目的の場合はまた違う種類のピルを処方されたかもしれません。

箱を開けてみると4つの袋が入っていて、1袋1ヵ月分。つまりこのピルは4ヵ月分あります。

ピル | Monofeme 4シート

オーストラリアのピル Monofeme

飲む時間を決める

1日1錠、毎日同じ時間帯に飲まなければならないので飲む時間を決め、生理初日から飲み始める。もし朝に飲むと決めて、生理初日が夜だった場合は2日目の朝からスタート。

シートのどこから飲み始めるか?

ピルには “START IN THE GREEN SHADED AREA” と書いてあり、緑のエリアで生理初日の曜日からスタート。“Take all white tablets first before starting red tablets” と書いてあるので、白い錠剤を全て飲み終わったら赤い錠剤へ。

※赤い錠剤(薬の成分が入っていないシュガーピル)を飲んでいる間に生理が来ます。

ピル | Monofeme-1
ピル | Monofeme-2

(例)

  1. 水曜日に生理が来る→緑のエリアWEDから矢印に従って毎日飲む
  2. 3段目SUNまで来たら矢印に従って緑のエリアMON→TUEへ
  3. 白い錠剤を全て飲み切ってから赤い錠剤へ進む
  4. 緑のエリアTUEで終わったので、次は赤い錠剤WEDからスタート
  5. SUNまで来たら矢印に従って赤い錠剤MON→TUEへ
  6. 次のシートも緑のエリアWEDからスタート

飲み始めた曜日(シートのスタート箇所)を覚えておく必要がありますね!

ピルの副作用は?

ピルを飲み始めてから最初の1~2ヵ月は下記のような症状になる場合があります。

ほとんどの場合は、服用を続けているうちに治るので慣れるまでの辛抱です。

症状がひどい場合はすぐにGPへ!
ピルを飲み続けても生理痛がひどい場合は、他の病気の可能性も。この場合もすぐにGPへ!

血栓症のリスクは?

日本でピルを始めようとした時、服用開始2ヵ月後に血栓症のリスクがないか採血をしなければならないと言われ、私はオーストラリアへ行く予定があったので日本での服用は断念しました。因みにその時婦人科で勧められたピルはヤーズフレックスです。

それに対してオーストラリアでは採血をする必要はなく、血栓症になる確率は低いし心配する必要はほとんどなし!とのことです。そもそも血栓症のリスクがある人には処方しないと言われました。国が変わればこんなに違うのですね!びっくり。

血栓症が疑われる場合(脚の痛み、胸の痛み、頭痛、腹痛、視力障害、しゃべりにくいなど)は服用を止め、すぐにGPへ!


血栓症のリスクが高くなる人の特徴

35歳以上・肥満・喫煙者・糖尿病患者

これらに該当する場合は処方してもらえないかもしれません。一度先生と相談してみて下さい!

掛かった費用

1箱4ヵ月分でA$17.9でした。
オーストラリアではピルの種類にもよりますが、大体1箱A$20~80だそうです。

1ヵ月に換算すると約A$4.5!日本円では約¥340!(※A$1=¥76:2020年8月)

Chemist Warehouseで購入するとA$9.99でした。全く同じものなのにA$8近く変わるのは大きいですね。在庫がない場合もありますが、まずはChemist Warehouseへ行くことをおすすめします。

日本でピルを飲んだことがなかったので相場を調べてみると、1ヵ月あたり¥2,000~¥3,000掛かるみたいですね。そう考えるとオーストラリアのピルって安い!

実際にピルを飲んでみて

私の場合、1~2日目に頭痛や眠気があった以外特に副作用は感じませんでした。

もっと副作用が出ると思っていたので、正直「あれ?」という感じがしました。海外で初めて飲むピルということもあって、構え過ぎていたのかもしれません…。

気になる生理痛は全くなく、出血量もかなり減りました!28日周期タイプのピルなので毎月同じ曜日に生理が始まり、だいたい3~4日で終わってしまいます。生理周期が整うのは嬉しく、予定も立てやすい!なんでもっと早く飲まなかったのだろうと後悔。

ピルを飲もうか迷っている方へ

私のように日本でピルを飲んだことがない場合、いきなり海外でピルなんて誰でも不安になると思います。しかしながらワーホリや学生の多い20~30代は子宮内膜症を発症する人が多く、放置しておくと不妊の原因にもなります。約90%の人が生理痛の症状があり、その他にも骨盤痛(腰痛)や下腹部痛、性交痛、排便痛などの症状がみられます。

生理痛は当たり前のこと、市販薬で痛みがなくなるから大丈夫!なんて方も一度婦人科へ行かれることをおすすめします。子宮内膜症は個人差がある病気なので、放置していると取り返しのつかないことになるかもしれません。しっかりと自分自身のことを把握することが大切だと思います。

この記事はファイザー社の低用量ピル「Monofeme」について書いており、種類によって価格や飲み方が変わります。

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